- 由華:
- ゆっくり弾けばなんとかなるかな。でもこれに左手をつけるとなると、むずかしそうですね。
- 佐藤:
- いったん、音を切って左手だけの練習をしてみましょうか?
―――2人で左手の上げ下げだけを練習。ハミングをしながら、タイミングをみて左手で音を出したり、切ったりするイメージ。―――
- 佐藤:
- ピアノだと手を下げたときに音が出るわけですが、テルミンは上げたときに音が出ます。その感覚をつかむのがポイントですね。
- 由華:
- なるほど。
- 佐藤:
- じゃあ、音を出してやってみましょうか?
- 由華:
- うわ〜、緊張する。
―――何度かトライ―――
- 由華:
- ゆっくりやれば何とかなりますね。
- 佐藤:
- 初めてにしては、よく弾けてますよ。自信を持って弾きましょう。
なんとか曲らしくなってきました。メロディーを追いかけながら、左手で音の長さを切るという動作が、慣れないうちはとても難しく感じるかもしれません。しかし、慣れてくると左手で曲に表情をつけられるようになり、演奏の幅が大きく広がります。さらに演奏の幅を広げるためにビブラートのかけ方を覚えましょう。
- 佐藤:
- テルミンに合った演奏法のひとつにビブラートがあります。右手を細かく動かすことで音に表情をつけることができます。手を動かす幅とスピードを均等にすることがポイントです。やってみましょう。
―――由華:ビブラートにトライ―――
- 由華:
- 早すぎると幽霊の音になってちょっと怖いですね。
- 佐藤:
- ビブラートをかけるときは前に行きすぎないのもポイントです。音が変わってしまいますから。右手を後ろに引くようにして、引いた分だけ前にもどすのくり返しです。
- 由華:
- なるほど。おもしろい音が出せますね。
- 佐藤:
- ビブラートはテルミンでやりたいことのひとつですね。使えると楽しいテクニックです。
ビブラートをかけると、テルミンの音色自体が変わったかのように聞こえます。慣れてきたら、ビブラートをかけるところとかけないところに気を配りながら、そのかけ具合も変えてみましょう。